みんなが転職を決意した理由

人が転職するには何かしらの理由があります。中にはそんな小さな理由で仕事を辞めるの?なんてのもありますが、人それぞれの転職した理由を知ると意外なことも見えてきます。

私が転職を決意した理由

私は4年制大学卒業後に、商社に就職しました。商社だったため給料もよく、福利厚生などの待遇もとてもよい会社でした。商社では経理部に配属され、経験がない新卒社員にも親切に仕事を教えてくれる古風な会社でした。ただ、給料の決め方が男性と女性とでことなっていたことが最初から気になっていました。採用されるときに男性は総合職で女性は一般職として採用されるため、基本給が男性と女性とで違いが出ていたのです。仕事内容も男性と女性とでは大きく違い、男性は責任ある仕事を任される前提で先輩に仕事を習いながら働いていました。しかし女性は入社した時からずっと同じ仕事をしていて、年齢を重ねている女性社員も新入社員と全く同じ仕事内容でした。女性社員は名前で呼ばれず「女の子」と呼ばれていました。女性を馬鹿にしている会社のように見えましたが、実際は女性は扱いも「女の子」としてとても大切に扱われていました。顧客からクレームがくれば失敗した当事者の女性社員は表には出ず、男性社員が謝罪をしてくれていました。ある意味女性社員は居心地のいい会社でした。しかし、年齢が30歳を超えると女性社員はお客様の目には触れない部署に異動することが暗黙の了解でした。私は25歳になっても結婚する予定もなかったため、ずっと会社員として働くつもりでした。しかし、人目につかない部署で肩身の狭い思いをしながら働き続けることは嫌だったのです。25歳の時、定年まで落ち着いて働ける会社を求めて転職を決意しました。総務部長に退職する旨を伝えた時は転職先のあてもありませんでした。総務部長は私の転職先があるのか心配してくださいました。転職活動は退職してからゼロから始めました。転職活動は想像よりも困難を極め半年かかりました。退職直後は強気で転職活動をしていましたが、何度も不採用通知が届くと前職を辞めたことを後悔していました。無事に転職先が決まったからよかったけれど、もしも転職先が決まらなかったかと考えると恐ろしくなります。現在では、前会社も年齢がいっても育児休暇の取得や復帰もできる会社に変わったと聞きました。辞めた後に感じたことは、会社内でどんな噂があろうとも、自分にとって居心地がいい会社であればそこはいい会社と言えるということです。